PDFを画像(JPGやPNG)へ書き出したり、逆に複数の画像を1つのPDFにまとめたりする際、文字がにじんで読みにくくなったり画質が低下したりして困ったことはありませんか?これは、PDFが持つ「ベクター(Vector)」属性と、通常の画像が持つ「ラスター(Raster/Bitmap)」属性の根本的な違いが原因です。
ラスター(ビットマップ)画像の性質
JPG、PNG、WebPなどはすべてラスター画像です。これは、格子状に並んだ正方形の「ピクセル」一つ一つに色を指定して画像を表現するビットマップ方式です。写真などの複雑な色合いをリアルに表現するのに優れていますが、元サイズより拡大すると各ピクセルが階段状に引き伸ばされ、境界線や文字がぼやけてしまう限界があります。
ベクターグラフィックスの性質
ベクターは、ピクセルではなく、点・線・面積の数式情報を基に、コンピュータがリアルタイムで描画を再計算する仕組みです。そのため、どれだけ拡大しても文字や境界線はにじむことなく、常にシャープに表示されます。WebフォントやPDF内のテキストデータ、イラストレータ(SVG)などがこれに該当します。
綺麗なファイル変換のコツ
これら2つの特徴を知っておくと、以下のように変換時のクオリティを高められます。
- PDFを画像に変えるとき: ベクターの文字をピクセルに変換(ラスタライズ)することになるため、解像度(DPI)の設定が重要です。画面閲覧用なら150DPI以上、印刷用なら300DPI以上で変換を行わないと文字が潰れます。
- 画像を一括でPDFにまとめるとき: すでにピクセルでできているラスター画像をPDFの枠内に並べる処理なので、PDFにしたからといって自動的に画質が良くなることはありません。ただ複数の画像を配布しやすいよう1つにまとめただけであることを認識しておきましょう。